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とろける快楽 ポッジャーのバイオリン・デュオ、コンセルトヘボウでのパルジファル [クラシック]

最近入手した2つのSACDは、どちらもマルチ・チャンネルによる、めちゃめちゃ素晴らしい音を味わわせてくれました。いずれも大推薦です。
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レイチェル・ポッジャーらによるモーツァルトとM.ハイドンのヴァイオリンとヴィオラによる二重奏曲集は、このふたつの楽器の美音が部屋中に充満して、陶然たる世界を味わうことができます。このうちのモーツァルトの曲については、モーツァルト大全集にも収録されている演奏も聴き比べてみましたが、演奏の切れの良さ、録音の素晴らしさのおかげで、別の曲にさえ思えます。これらの楽器が好きな人には必携の、至福の1枚と太鼓判を押します。先日はチェロとコントラバスによるハイレゾ音源を紹介しましたが、要するに私はこの4種類の弦楽器は全部好きです。

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もうひとつはズヴェーデン指揮、ワーグナー・パルジファルです。オペラでも楽劇でもない、舞台神聖祝典劇と呼ばれるだけあって、宗教曲のような音楽です。私が最初に買ったオペラの全曲盤がこの曲でした。カラヤンBPOによるその録音と比べると、ライヴというハンデもあって、一部の歌手の音程やリズムがよくずれるのは大きく劣る点です。オケの演奏も、あちらがカラヤン美学の結晶、畢生の名演というべき繊細美麗な表現だったのと比べると、かなり詰めが甘い感じがします。
でもね、ライヴの良さ、オケと合唱が本当に生き生きとして楽しそうなのは、帝王カラヤンには望むべくもない美質です。さらに素晴らしいのは、やはりアムステルダムはコンセルトヘボウのまったりくっきりした音響でしょう。場面転換の音楽など、合唱が本当に気合いが入ってどんどんフォルテになっていくところとか、涙が出そうにすばらしいです。SACDマルチの最高の録音のひとつに数えていいのではないかと思います。フォークトのタイトルロールは、ちょっと違和感を感じるところもあるけれど、まあまあ良いです。歌手の立ち位置がかなりセンターから外れて聞こえるときがあり、ヘッドホンで聴くと変になるのは、欠点ですが、まあ、ご愛嬌です。もうひとつ、欠点をあげると、ジャケットです。おじさんのこんなアップ写真、別に見たくないです。LPからCDパッケージにかわって、ジャケットの訴求力は落ちたかもしれないけど、再発でもないのだから、何ぼなんでも、も少し知恵使ってくださいな。
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