豪快!神尾真由子コンサート [クラシック]
神尾真由子さんのコンサートに行ってきました。いやいや、素晴らしい演奏でした。神尾さん、いつもパリンと張り詰めた表情のジャケット写真ですが、演奏も大変な集中力を感じさせてくれました。
曲目はラフマニノフなどロシアもので、もとは別の楽器向けだった局を作曲者本人らがバイオリン向けにしたもの。ヴォカリーズ以外は初めて聴く曲ばかりでした。
冒頭のヴォカリーズは少々慣らし運転風でしたが、その後はぐんぐんずいずいばりばり弾いて、本当に引き込まれてしまいました。
神尾さんの特長はパワフルでテンションの高い音と言えると思います。同じ若手日本人女子バイオリニストで生演奏を聴いた庄司紗矢香さんは、弱音のコントロールにとても感心したのですが、それと比べると、神尾さんはフォルテが良いです。曲の山場に差しかかると、「いくときゃいくんで、ドリャーッ」てな感じです。もちろんそんな下品な言葉は使わないと確信しますが、そんな感じで胸がすくようなパワフルな音が鳴り響きます。きょうの会場はとてもデッドで、前述ヴォカリーズではややしんみりする気がしたのですが、その後は、デッドだろうとライヴだろうとかまわず、会場全体に音が充満していました。
穏やかな客層でブラボーこそ少なかったものの、みんな「きょうはええもん聴かせてもろた」って感じで拍手は鳴り止まず、アンコールも「熊蜂は飛ぶ」など3曲も。
CD買ってサインしてもらいました。
実は先日、パールマンのコンサートにも行ったのですが、功成り名遂げた大家よりは、伸び盛りの挑戦者のほうが聴いていて面白かったです。
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