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鈴木秀美さんたちのコンサート、唸らされました [クラシック]

鈴木秀美さんのチェロ、菅きよみさんのフルート、若松夏美さんのヴァイオリン、成田寛さんのビオラによる室内楽の演奏会に行ってきました。タイトルは「鈴木秀美のガットサロン第4回~オリジナル楽器で聴く珠玉の室内楽」。モーツァルトの4つのフルート四重奏曲とハイドンの2つが演奏されました。

プログラムにあるとおり、ガット弦楽器と古い形式のフルートの音のとけあいの美しさに聴き惚れました。あまりの心地よさに、前半はちょっとうとうとしていまいました。これはいかんと、休憩時間にコーヒーを飲み、後半は頭すっきり目ぱっちりで聴くことができました。古楽器はやはり音程が変わりやすいようで、曲の合間にかなり丁寧に音あわせをしておられました。それでもちょっとピッチが合わないときもありましたが、音の自然さ、やさしさ、ニュアンスの豊富さ、繊細さに大満足でした。
特に最後に演奏されたモーツァルトのフルート四重奏曲第1番は、絶品でした。1楽章は、あまりに強い確信を持って個々の奏者の名技が次々に披露されます。2楽章は、弦セクションのピチカートに魂を奪われました。私、ピチカート大好きなんです。チャイコフスキーでも一番好きなのがピチカートだらけの交響曲第4番の3楽章なんです。呼吸の合い方も並大抵でなく、4人が神様に見えました。こういうのを入神の演奏というのでしょう。本当に唸らされる名演でした。
最も拝見したかったのは鈴木さんのチェロだったことは言うまでもありません。思った以上にすばらしく、やっぱりSACDですら、演奏者が込めたニュアンスの10%ほども伝わっていなかったなあと思いました。鈴木さんがエンドピンを立てずにひざで楽器をはさんで演奏しているのを初めて知りました。古楽ってこうなんでしょうか?
ほかの奏者もすばらしい方ばかりでしたが、特に成田さんのビオラの悩ましげな音は、ほんの短いソロパッセージだけで心を奪われる思いでした。私はバイオリンもチェロもやってみたかったのだから、実は中間のビオラが良かったんじゃないか、と一瞬、頭をよぎりました。

きょう演奏したモーツァルトは、実は、きのうまでに録音を終えたとのことで、来春までにはCDを発売したいとのことでした。絶対買おうっと。で、きょうは会場で売られていたうち、SACDを1枚買って、皆さんのサインをいただいてしまいました。
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白寿ホールは初めて行きました。ネット上ではおおむね音の良いホールとされ、鈴木さんも良い音、と書いておられました。前後左右とも中心あたりの席で聴きました。めちゃめちゃに良い音、とまでは思いませんでしたが、かなり良い部類かと思いました。特にチェロの中低域をしっかり聴くことができるので、鈴木さんが気に入るのはわかる気がします。せっかくならもっとかぶりつきの前の席で見たかったかも。ともあれ極楽のひとときでした。
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