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シグマDP3 Merrillの使い勝手 [写真、カメラ]

購入から約3週間、使い勝手などについてまとめてみます。

【レンズ】
50mmF2.8の描写はとてもシャープで線が細く、すばらしいです。ボケ味はとても素直ですが、マクロプラナー100mmのようなぐっとくる濃い味のポイントというのはないような気もします。もうそんな時代ではないのかな。

【画質】
画素数が多くなった分、DP2xクラスよりは高精細になったと思いますが、撮り切りで使うなら別に差は際立ちません。トリミングには優位でしょう。それよりも、何度も書きましたが、等倍表示でも十分に鑑賞に耐えるということは、各画素ごとの切れがとても良いのだと思います。これがフォビオンならではの特長です。
高感度はフィルム時代並みにとどまりますが、そのことを良く知って使う分にはまったく問題ないと思います。逆に言うと、今どきの高感度を使いたいなら別のカメラを用意するべきかと思います。
緑被りが出るという定評?もありますが、私は気になったことはありません。鈍感すぎるのかも。

【露出】
おおむね適切ですが、時々変になります。まあ少し散らして撮っておけばよいので、問題ありません。

【ホワイトバランス】
このシリーズの非常に大きな弱点です。日中ピーカンでオートで撮っても妙に転ぶときがあり、転ぶ色具合も不安定でした。現像ソフトで調整しきれないカットもありました。

【フォーカス】
オートフォーカスの精度は極めて高いです。フォーカスポイントを自分で動かせるのはとても便利です。

【サイズ】
DP2xよりもひとまわり大きくなった感じで、手のひらにすっぽり収まるコンパクトカメラ、という感覚にはなりません。
ただし、横幅が大きいので、右手の指を曲げずに持つことができます。DP2xでは指を曲げざるをえないため、リチャード・フラニエックのグリップがある方がずいぶん持ちやすいのですが、DP3Mではグリップがなくても大丈夫です。

【ボタン配置とコマンド体系】
ずいぶんと整理されてすっきり使えるようになりました。

【レンズシャッター】
コトリ、という感じで静かに切れるのは、フォーカルプレーンよりも快いです、やっぱり。手振れにも強いのでは。

【バッテリー】
噂どおり弱いです。最初、2つで120カットしか撮れず、使いはじめのためかと思いました。フル充電してシャッターを切り続けたら1つで266カット撮れたのですが、その後、やっぱり1つで50カットしか撮れませんでした。感覚としては、36枚撮りフィルムを撮り終えるごとにフィルム交換するのに近いです。そう考えて順応できる人も、クレイジーだと思う人もいると思いますが、私は前者です。

【現像ソフト】
最も不満なのは、現像ソフトがとてつもなく重いことです。DP3Mになって、1カットのファイルサイズは50MBにも達しました。そのせいもあってか、現像したい画像を開くのに何秒も待たされ、露出やコントラストのスライダーをいじっただけでまた待たされ、等倍表示するにもまた待たされ、その上時々エラーが出て操作不能になるので、ソフトをいったん落として立ち上げなおさざるを得ません。キヤノンのと比べると、角度修正機能とかトリミング機能がないなど、使い勝手もいまいちです。うちのパソコンはCore i5 3.33GHz、メモリも12GB積んでいるので、パソコンのスペックが駄目なわけではないと思うのですが。


全体としては、今後二度と現れないかもしれない面白スペックカメラとして、また本気で撮れる小さなカメラとして、とても気に入っています。問題は、DP2xでは操作体系が違って一緒には使いにくいことです。キャッシュバックはまだ続いているけど、さて、DP2MやDP1Mにも手を出そうかどうしようか、、、、。
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